9月下旬、用があって、カザフスタンとタジキスタンの経済事件を扱う裁判所に行ってきました。
タジキスタンもウズベキスタンと同様、裁判所は、憲法裁判所、最高裁判所、最高経済裁判所の三系統です。ソ連時代、国営企業間の紛争を仲裁し解決していた行政機関が、ソ連崩壊後、司法機関と位置づけられ「仲裁裁判所(Арбитражные суды)」 となり、ロシアでは今でも「仲裁裁判所(Арбитражные суды)」の名称を残し、一方、ウズベキスタンでは「経済裁判所(Хозяйственные суды)」、タジキスタンでも「経済裁判所(Экономические суды)」となりました。ここでは、当事者の一方が法人か、事業登録をした自然人の事件が扱われています。左の写真がウズベキスタン最高経済裁判所(タシュケント州経済裁判所、タシュケント市経済裁判所も同建物内にあります。)、右の写真がタジキスタン最高経済裁判所(建物の一部を借りています。ドゥシャンベ市経済裁判所は別建物の数部屋を借りています。)です。


*仲裁を扱う機関は、「第三者裁判所(Третейские суды, Third Party Arbitration Courts, Arbitration Courts, Courts of Arbitiration, Arbitral Tribunals))と呼ばれ、ロシア、カザフスタン、キルギスに存在し、タジキスタンでも、現在第三者裁判所法が審理されています。ウズベキスタンでも、2007年1月から、第三者裁判所が活動を開始し始めているはずですが、実態はよく知りません。
一方、カザフスタンとキルギスでは、憲法裁判所と最高裁判所の二系統システムであり、経済事件も最高裁判所系列の裁判所で扱われます。ただ、経済事件の処理には専門性が要求されるため、カザフスタンでは、現在、アスタナ、アルマティ等16箇所に、特別広域経済裁判所(Специализированные межрайонные экономические суды)が設置されています。左の写真が最高裁判所、中央の写真がアルマティ市経済裁判所、右の写真がアスタナ市経済裁判所(通常の裁判所とは別建物で、当該建物の3階のみが経済裁判所です。)です。



キルギスでは、最高仲裁裁判所系統(Арбитражные суды)があったものの、2003年の憲法改正で憲法裁判所と最高裁判所の二系統システムになりました(ちなみに、キルギスの憲法は、2006年11月9日、2007年1月15日にも改正され、さらに、10月21日に憲法改正の国民投票が行われ、有権者の75%の賛成を得たそうです。10月24日現在)。
*ベラルーシーのミンスクに、CIS経済裁判所(Экономический суд в СНГ)がありますが、こちらは、国家間の経済紛争を扱うようです。1994年から2000年までの間、65件を審理したとのことですが、多いのか少ないのかわかりません。加盟料がかかるためか、ウズベキスタンの最高経済裁判所は加盟していないそうです。詳細:http://www.worldcourts.com/index.htm